乳用種未経産牛を用いた受卵牛の効率的な発情排卵同期化
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概要
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卵胞波を制御するOvsynch(OV)とHeatsynch(HE)を用いて,乳用未経産牛の発情排卵を同期化し,胚移植に対する効果を調べた.発情周期に関係なく50μgのGnRH製剤を筋肉注射し,その7日後の朝夕2回PGF2α製剤(PG)を投与した.OVは48時間後に再度50μgのGnRH製剤を投与することにより,HEは24時間後に0.75mgエストラジオールを投与することにより,発情を誘起した.受卵牛を同期化できる効率はHEがOVを上回り,PG投与後24〜72時間以内に発情が発現する頭数(96%,76%),発情兆候を示す頭数(93%,62%),および発情7日後の直腸検査で機能的な黄体を有すると判定した受卵牛頭数(92%,63%)は有意(P<0.001)に増えた.胚移植後の受胎率は,HEが62%,OVが51%と同等であった.このことは,HEは乳用未経産牛を用いて胚移植用の受卵牛の発情排卵を効率的に同期化できることを示す.
- 社団法人日本畜産学会の論文
- 2006-02-25
著者
-
大野 喜代志
千葉県畜産総合研究センター
-
牛島 仁
千葉県畜産総合研究センター
-
森 知夫
千葉県畜産総合研究センター
-
三原 規義
千葉県畜産総合研究センター
-
牛島 仁
千葉県畜産セ
-
森 知夫
千葉県畜産総合研究セ
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