まれな直腸印環細胞癌の1経験症例
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概要
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直腸に発生する印環細胞癌は直腸癌の0.2%と比較的まれな疾患で予後も不良とされる.今回,治癒切除術の2年後に局所再発をきたし再切除術を行った症例を経験した.症例:52歳男性.血便と排便障害で他医を受診し下部直腸癌(低分化腺癌)の診断にて当科紹介された.精査後精嚢部分切除術をともなうマイルス手術を施行.Rb,3型,5×4cm,AI,H0P0M0N2(+),Stage IIIb,Cur B.病理組織診断では印環細胞癌を思わせる組織像でai(精嚢),ly2,v1,n2(+),各断端陰性.術後5-FU/LV補助療法を3クール施行し,その後内服抗癌剤治療を継続した.術後2年時に血尿が出現.膀胱鏡で腫瘤がみられ直腸癌局所再発浸潤と診断され放射線化学療法後に骨盤内臓全摘術を施行.病理組織学的に粘液癌/印環細胞癌で高度リンパ節転移陽性の局所再発と診断された.初回に根治術が施行でき補助化学療法を併施したが,2年で再発をきたし,再手術後に多発骨転移にて他界した.
- 日本大腸肛門病学会の論文
- 2009-06-01
著者
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