高温・高圧水によるアスファルト混合物のバインダー除去
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概要
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本研究では,持続可能な舗装循環システムの構築を目的として,アスファルト舗装発生材から骨材とバインダーを分離・回収する新たな再資源化技術を提案し,具現化に向けた基礎的検討を試みた。試験は,簡便性および経済性,環境や人体に対する安全性等を考慮して溶媒に水を用い,高温・高圧水のアスファルト混合物に対するバインダー除去性能と骨材回収能力を評価した。 この結果,高温・高圧水のバインダー除去性能は,特に超臨界領域において顕著であり,ストレートアスファルトをはじめ改質II型アスファルトに対しても高度なバインダー除去性能と骨材回収の可能性が確認された。また,一度の反応で十分な効果が得られなかった亜臨界領域においては,反応試験を繰り返し行うことで残存バインダーの追補除去が認められ,実用化を視野とした低温・低圧レベルにおける連続式反応方式の有効性を示唆した。 以上から,高温・高圧水のアスファルト抽出試験への応用をはじめ,アスファルト舗装発生材から貴重な天然骨材および石油資源を回収・再資源化する分離再生技術確立への基礎資料となる成果が得られた。
- 社団法人石油学会の論文
- 2005-11-01
著者
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秋葉 正一
日本大学生産工学部土木工学科
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河合 糺茲
日本大学大学院生産工学研究科土木工学専攻
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加納 陽輔
日本大学大学院生産工学研究科土木工学専攻
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秋葉 正一
日本大学大学院生産工学研究科土木工学専攻
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栗谷川 裕造
日本大学大学院生産工学研究科土木工学専攻
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