ノンエレメントミキサーにおける周期操作による混合強化の基本特性とその評価法
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概要
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ノンエレメントミキサーの混合過程に及ぼす周期操作の影響について実験的に検討を加えた.装置は,内径10 mm,長さ1000 mmの主流円管と主流円管に垂直に取り付けられた内径3 mmの支流円管からなる.作動流体にはグリセリンを用い,主流,支流ともにグリセリンを流す.流れのレイノルズ数は小さく,基本的には層流である.支流から流体が周期的に注入されると,主流円管内に主流流体と支流流体が交互に配置されるようになり,主流流体と支流流体円管内流の放物型速度分布の影響を受け,主流流体と支流流体の界面は折りたたみ,引き伸ばしを受け,その結果形成される流れのパターンは一周期の主流と支流の流量で決定されることが明らかになった.実験結果をもとに,混合の進行度,混合度,を対流混合と分子拡散混合として評価するモデルを構築した.対流混合は主流流体と支流流体の界面の面積の増加により定量的に評価する.分子拡散混合は通常の濃度評価により定量化することができる.そして,総合的な混合の進行度を,両者の和として求める.さらに,対流混合が支配的な領域と分子拡散混合が支配的な領域の割合を求める.その結果,全体的な混合の進行度は,総合的な混合の進行度と支配領域の比により評価できることを示した.
- 2008-01-20
著者
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植田 利久
慶應義塾大学大学理工学院研究科 開放環境科学専攻
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植田 利久
慶應義塾大学大学院理工学研究科 開放環境科学専攻
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植田 利久
慶應義塾大学
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島添 雅紀
慶應義塾大学大学院理工学研究科 開放環境科学専攻
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杉川 祐介
慶應義塾大学大学院理工学研究科 開放環境科学専攻
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