ノンエレメントミキサーの対流混合促進過程
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概要
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ノンエレメントミキサーは流れに垂直な断面での界面の境界線長さ(L)が支流本数に対して指数関数的に増加する混合器である.その混合特性を明らかにするため,本研究ではレーザ誘起蛍光法(LIF法)を利用して主流管中心軸上の断面を可視化し,複数の支流から周期的に押し出しを行った場合の引き伸ばし・折り畳みの過程について検討を加え,以下の結論を得た.支流本数が1本の場合,界面は単純に引き伸ばされLの値は時間とともに線形的に増加する.支流本数が2本の場合,下流側の支流からの押し出しにより新たな折り畳みが形成され,引き伸ばされることから,1本の場合に比べてLはより早く増加する.支流本数が3本の場合,さらに折り畳みが増え,Lはより早く増加する.支流本数が増えるほど流体塊の下流への移動は遅くなるが,支流本数が多いほど引き伸ばし・折り畳みの効果が大きくなるためLの値は大きくなる.すなわち,支流本数が多いほど混合が促進されることが明らかになった.また支流からの押し出しの周期も混合促進に影響を与えることが明らかになった.
著者
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兪 善昊
慶應義塾大学大学理工学院研究科 開放環境科学専攻
-
植田 利久
慶應義塾大学大学理工学院研究科 開放環境科学専攻
-
樋口 尚孝
慶應義塾大学大学院理工学研究科開放環境科学専攻
-
藤岡 沙都子
慶應義塾大学大学院理工学研究科開放環境科学専攻
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