線維筋痛症を合併した間質性膀胱炎30例の臨床的検討
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概要
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(目的)線維筋痛症(FM)は米国において間質性膀胱炎(IC)の約10%に合併するとされているが本邦ではほとんど知られていない.我々も米国とほぼ同様な割合で合併例を経験した.合併例の実情と意義について報告する.(患者と方法)患者はICに関する1987年National Institute of Diabetes, Digestive and Kidney Diseases (NIDDK)とFMに関するAmerican College of Rheumatology (ACR)の診断基準を満たした過去4年間における30例で, これらの臨床所見の検討を行った.(結果)ICのsymptom indexとproblem indexの平均は各々14.9と14.6で, ACRの診断基準における圧痛点の平均は16カ所であった.患者全体で9カ所の診療科を受診し, 患者の38%が精神病でないにも関わらず精神科受診を余儀無くされていた.両疾患は疼痛閾値の低下やび漫性の痛み, 症状の増悪因子, 治療法などに類似点が認められた.(結論)ICの約11%がFMを合併し, 合併例は病状を理解されず全身の激しい痛みに耐えていた.ICとFM患者の臨床所見において共通点が多く認められた.
- 社団法人日本泌尿器科学会の論文
- 2005-07-20
著者
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山田 哲夫
国立病院機構相模原病院泌尿器科
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村山 鐵郎
国立病院機構相模原病院泌尿器科
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山田 哲夫
独立行政法人国立病院機構相模原病院泌尿器科
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船橋 亮
独立行政法人国立病院機構相模原病院泌尿器科
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村山 鐵郎
独立行政法人国立病院機構相模原病院泌尿器科
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山田 哲夫
国立相模原病院 泌尿器科
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船橋 亮
国立病院機構相模原病院泌尿器科
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