3D歯列画像による上下顎アーチフォームコーディネーションの検討

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本研究では, 上下顎歯列弓のアーチフォームの調和を客観的に評価するため, 日本人個性正常咬合者の矯正用診断模型を, 非接触型三次元形状計測装置を用いて同一平面上で上下顎歯列弓を描記し, これらのアーチフォームコーディネーションを定量的に評価した.個性正常咬合者40名の矯正用診断模型の形状を, 非接触型三次元形状計測装置を用いて入力し3D歯列画像を作製した.これを咬合平面上に各資料のFA pointから四次多項式回帰曲線からなる平均アーチフォームを描記した.そして, 各歯における平均的なFA pointからアーチフォームへの最近傍点を算出することにより, アーチフォーム上に代表点を設定し, この点から対顎アーチフォームへの最短距離を計測した.咬合平面上に描記した平均アーチフォームにおける上下顎アーチフォーム間距離は1.77〜2.04mmの範囲であった.さらに, 上述の平均アーチフォームのコーディネーションの妥当性を検討するために, 各資料におけるアーチフォーム間距離を計測し, 検定を行った結果, 有意差は認められず平均アーチフォームのコーディネーションと同様, 前歯部臼歯部ともに上顎と下顎のアーチフォームは一定の距離をもってコーディネーションしていた.これらのことから本研究の結果は, preadjusted edgewise applianceのアーチフォームコーディネーションに有用な指標であると考えられた.
日本矯正歯科学会の論文
2005-06-25

3D歯列画像による上下顎アーチフォームコーディネーションの検討

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