BMI別にみた妊娠中および産褥1ヵ月の母体体重の変化
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概要
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正常な母体の妊娠中と産褥1ヵ月での体重変化およびそれに影響を及ぼす要因を明らかにすることを目的に調査を行った。K県内の総合病院で, 2002年1〜12月に正期産, 単胎の分娩1,012例から, 帝王切開術症例や記録不備を除く626例(初産婦342例, 経産婦284例)を対象とし, カルテよりデータを抽出した。妊娠前BMIが18.0未満を「やせ」, 18.0〜24.0未満を「標準」, 24.0以上を「肥満」とした。妊娠前BMI別に妊娠中から産褥1ヵ月までの体重の変化を比較検討し, その関連要因について分析した。妊娠中の体重増加量(平均kg±SD)は, 「やせ」群(10.6±3.6)や「標準」群(9.6±3.3)に比べて, 「肥満」群(8.2±4.4)が少なく(p<0.01), 逆に産後1ヵ月までの体重減少量は, 「肥満」群(7.7±2.4)が「やせ」群(6.9±2.2)や「標準」群(7.0±2.0)よりも多かった(p<0. 05)。すなわち, 妊娠前BMIが高いほど, 妊娠中の体重増加が少なく, 産後の体重減少量が多い結果であった。妊娠中の体重増加量や児の出生体重, 妊娠前BMIが多いと, 産褥1ヵ月での体重減少は大きく, 出産回数が増すと, 体重減少は少ないことが明らかとなった。
- 日本母性衛生学会の論文
著者
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福岡 秀興
早稲田大学胎生期エピジェネティックス制御研究所
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福岡 秀興
東京大学大学院医学系研究科
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村嶋 幸代
東京大学大学院医学系研究科地域看護学分野
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吉原 一
社会保険相模野病院
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村嶋 幸代
東京大学大学院医学系研究科健康科学・看護学専攻地域看護学分野
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村嶋 幸代
東京大学大学院地域看護学
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春名 めぐみ
東京大学大学院医学系研究科健康科学・看護学専攻母性看護学・助産学分野
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松崎 政代
東京大学大学院医学系研究科健康科学・看護学専攻母性看護学・助産学分野
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塚本 浩子
東京大学大学院医学系研究科国際保健学専攻 発達医科学分野
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小安 美恵子
元東京大学大学院医学系研究科母性看護学助産学分野
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吉原 一
北里大学産婦人科
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小安 美恵子
東京大学大学院医学系研究科 母性看護学・助産学分野
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塚本 浩子
東京大学大学院医学系研究科
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小安 美惠子
内野産婦人科・外科・小児科・放射線科
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春名 めぐみ
東京大学 大学院 医学系研究科 発達医科学
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春名 めぐみ
東京大学 母子保健
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福岡 秀興
東京大学医学部母子保健衛生学
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村嶋 幸代
東京大学大学院
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春名 めぐみ
東京大学大学院医学系研究科 健康科学・看護学専攻母性看護学・助産学分野
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