未熟児、新生児のけいれん重積治療におけるリドカインの使用経験
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概要
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未熟児、新生児のけいれん重積に対するLidocaine (Lid) 投与の効果を後方視的に検討した。Lidは生後0∼3日の間に使用した。対象者は「けいれんが持続または群発した未熟児、新生児で通常の抗けいれん薬投与を含めけいれんに対して何らかの対処を必要とした者のうち、けいれんが停止せずLidを使用した者」とした。最初にLid (静注用キシロカイン) 2mg/kg/doseを静注後、2∼4mg/kg/hrで持続静注した。対象者の生下時体重は580∼3, 200g、在胎週数は25∼40週の間に分布していた。9例中5例 (56%) に有効であったが、うち1例は徐脈のため投与中止となった。有効例は、低酸素性虚血性脳症の例が多く、染色体異常や脳形成異常に伴うものには無効であった。副作用は併用薬との薬物相互作用が疑われた。未熟児、新生児のけいれん重積に対しても今後症例によりLidの使用を検討すべきと考えられた。
- 日本てんかん学会の論文
- 2004-06-30
著者
-
山本 仁
聖マリアンナ医科大学小児科
-
小林 憲昭
聖マリアンナ医科大学 小児科
-
依田 卓
聖マリアンナ医科大学医学部小児科
-
宮本 雄策
聖マリアンナ医科大学小児科
-
村上 浩史
聖マリアンナ医科大学小児科
-
神山 紀子
聖マリアンナ医科大学小児科
-
福田 美穂
聖マリアンナ医科大学小児科
-
宮本 雄策
川崎市立多摩病院小児科
-
山本 仁
聖マリアンナ医科大学医学部小児科
-
山本 仁
聖マリアンナ医科大学小児科学教室
-
小林 憲昭
聖マリアンナ医科大学小児科
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