水中におけるDNA-フラーレン会合体の形成(<特集>ナノ空間と分析化学)
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概要
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水溶液中における3種類のカチオン性水溶性フラーレン誘導体1a, 1b, 1c(それぞれα-, β-, γ-異性体)とDNAとの相互作用を種々の手法により詳細に検討した.水溶液中において1a及び1bは直径330nmから340nmの集合体を, 1cは直径1400nmの集合体をそれぞれ形成し, 凝集状態にあること, そしてバクテリオファージT4由来DNAの添加に伴い集合体が解消されることが動的光散乱測定及び蛍光顕微鏡観察から示された.DNA添加に伴い凝集状態を解消したフラーレン誘導体は, DNA分子鎖に沿って配向することが分光学測定及び電子顕微鏡観察から分かった.DNAとフラーレン誘導体がエネルギー的に安定な会合状態を取り得ることが動力学計算により示された.これら一連の知見は, DNAを基本骨格とするナノ構造体開発において有用な情報である.
- 社団法人日本分析化学会の論文
- 2005-06-05
著者
-
野島 高彦
九州大学工学研究院応用化学部門
-
吉川 研一
京都大学大学院理学研究科
-
柘植 乙彦
崇城大学工学部応用化学科
-
吉川 研一
京大院・理・物理
-
八田 泰三
崇城大 工
-
野島 高彦
九州大学大学院工学研究院応用化学部門
-
山下 健一
九州大学大学院工学研究院応用化学部門
-
八田 泰三
崇城大学工学部応用化学科
-
岩瀧 敏男
京都大学大学院理学研究科
-
牧田 直子
京都大学大学院理学研究科
-
藤井 聡
九州大学大学院工学研究院応用化学部門
-
竹中 繁織
九州工業大学工学部物質工学科
-
藤井 聡
九工大・情報工・生命情報
-
竹中 繁織
九州大学大学院工学府化学システム工学専攻
-
竹中 繁織
九州工業大学
-
山下 健一
九州大学大学院工学府化学システム工学専攻
-
Takenaka Shigeori
Department Of Biochemical Engineering And Science Kyushu Institute Of Technology
-
Takenaka Shigeori
Department Of Applied Chemistry Kyushu Institute Of Technology
-
牧田 直子
京大院・医・HMRO
-
Takenaka Shigeori
Dep. Of Applied Chemistry Kyushu Inst. Of Technol.
-
八田 泰三
崇城大学工学部ナノサイエンス学科
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