情報化社会での職場のメンタルヘルス : うつと身体自覚症状との関連
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概要
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日本では, 経済の悪化とともに労働条件は厳しさを増し, 仕事に関係した自殺や過労死が社会問題となっている. 今回の総説では, 職域におけるメンタルヘルス対策の1例を紹介し, うつと身体自覚症状の関連について検討した. 対象は定期健康診断を受診した1,443名(男性991名, 女性452名;平均年齢34歳)で, 身体症状は調査票を用いて12個の身体症状を選んだ. 大うつ病の診断はDSM-IVの診断基準に基づいて面接した. その結果, 42人(2.9%)が大うつ病と診断され, 身体症状数が増えるに従って大うつ病の率は上昇した(p<0.001). この結果をもとに, 職場でうつをスクリーニングする意義についてEBMの見地からまとめた. 2001年の国民生活基礎調査によると, 約50〜60%の成人(25〜64歳)が日常生活になんらかの悩みやストレスを感じていた. 年齢別にみると, 男女とも35〜44歳の働き盛りの年齢層がもっともストレスを感じており, 男性では各年齢層とも「仕事に関すること」が最多のストレッサーであった.
- 日本心身医学会の論文
- 2004-10-01
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