C型慢性肝炎における治療効果規定因子としての肝内インターフェロンレセプターの意義
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概要
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C型慢性肝炎に於けるインターフェロン (IFN) 治療効果を規定する因子としてのIFNαレセプター (IFN-αRc) の意義を検討する目的でHCV抗体陽性慢性肝疾患患者40例を対象に, IFN効果とIFN-αRcの発現との関連をmRNAの定量と免疫染色法で検討した. IFN-αRc mRNAの発現はIFN non-responderで有意に低値であった. IFN-αRc蛋白レベルでは組織所見との間に関連は認められなかったが, IFN-αRc mRNA量は肝組織の進展に伴い, 有意に低下し, 肝炎の活動性, ウイルス量と有意に逆相関し, ウイルス遺伝子型とは関連がなかった. IFN-αRc mRNA量はIFN効果を規定する重要な因子と考えられ, IFN-αRc誘導能の差が肝病態の進行を左右する因子である事が推測された.
- 社団法人 日本肝臓学会の論文
- 1997-05-25
著者
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