地方における医師不足問題
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概要
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本稿では,地方とくに離島における医師不足問題をHeyes(2005)で示された「天職の経済学」を参考に,簡単な一般均衡モデルを用いて分析した。とくに各経済主体の効用関数を線形および対数型に分けて分析した。まず,線形効用関数での主な結論は,次のようである。(1)離島で研究・生活することの不便さよりも離島で医療に従事することの満足度のほうが大きいときにのみ,離島での医療に従事する医師が存在する。(2)離島の医師の割合は,患者の医療サービスからの満足度が大きいほど,また,離島での研究・生活の不便さが大きいほど,少なくなり,離島での医療活動の満足度が大きいほど,大きくなる。次に,対数型効用関数での主な結論は次のようである。(3)医師総数の増加は,条件次第では離島に赴任する医師の割合を低下させることもある。
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