レプケが描いた戦後国際経済秩序
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概要
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本稿で私はRopke, Internationale Ordnung, 1945. を通してドイツ自由主義経済学者レプケの国際秩序論について分析してみた。一方でドイツをはじめ枢軸国側は資源問題や人口過剰問題に顕著に現れた「国際的社会正義」という「持たざる国」の論理を振りかざし,他方で衰退し始めたイギリスは自由な世界経済に対する不安から保護主義的ブロック経済体制をとり,最強の経済力を誇るアメリカは金を独占したうえにさらに保護貿易政策をとっている。ここにレプケは第二次世界大戦の基本的原因を見ている。これらの障害を取り除き,さらに国際的決済手段として金本位制を復活させることが戦後の永続的平和の条件であり,その観点からすればケインズの「清算同盟案」は到底受け入れられるものではないし,アメリカも強国として国際自由貿易体制に対して責任を果たさなければならない。
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