医療サービス市場における患者のコンプライアンスについて
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概要
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日本の患者は医師の指示どおりに薬を飲まないということがしばしば指摘される。患者のコンプライアンス(規則の遵守)が低い理由として一般に示されるのが,「薬価差益」の存在と,公的医療保険制度における「出来高払い制」の存在である。そこで本論文では,患者のコンプライアンスが低い理由が,薬価差益を前提としたときの出来高払い制にあるのかどうかを,理論的に分析する。結論として,出来高払い制が患者のコンプライアンスを低下させている決定的理由でないことを論証する。出来高払い制で,しかも薬価差益があればつねに患者は投薬量を守らないわけではなく,コンプライアンスの問題では,病院側の患者に対する態度が重要な要因となっていることを示す。
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