抗てんかん剤服用中の患者にみられる高アンモニア血症 : 小児例を中心とした臨床的検討
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概要
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抗てんかん剤服用中の300名の血中アンモニア値を測定したところ, 66名(22.0%)に高ア血症を認めた。うち65名(98.4%)はVPAを服用中で, またVPAを減量することにより血中アンモニア値が正常化したことより, 抗てんかん剤服用患者にみられる高ア血症の大多数はVPAにより誘発されたものと推定された。血清VPA濃度と血中アンモニア値は相関しなかった。意識状態の変化, てんかん発作の増強, 元気が無い, 嘔吐などが高度の高ア血症の主症状であった。抗てんかん剤の多剤併用, 気道感染, 日常の運動量不足や栄養障害が高ア血症の引き金になるであろうとの結論に至った。VPAを投与中の患者に対しては, 血中アンモニア値を定期的に検査すると共に, VPAの増量後に上記の症状が現われれば臨時に検査すべきである。
- 日本てんかん学会の論文
- 1989-04-30
著者
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