特異な部分発作重積状態の1例
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
全身性エリテマトーデス(SLE)の経過中に, 複雑部分発作と視覚発作からなる特異な部分発作重積状態を呈した1症例について報告した。患者は28歳女子。22歳時SLEと診断されてステロイド服薬を開始したが, 23,24および25歳時にそれぞれ同様の複雑部分発作が生じている。今回の発作重積状態では, 発作出現様式と発作時脳波の検討から, 複雑部分発作は側頭葉, 視覚発作は後頭葉というそれぞれ異なった脳部位に起源をもつものと考えられた。SLEに伴う中枢神経障害によって生じた稀な部分発作重積状態で, ステロイド減量が誘発因子であることが推定された。
- 日本てんかん学会の論文
- 1985-09-30
著者
関連論文
- II-A-5 側頭葉てんかんにおける終夜睡眠時発作波出現様式について
- II-C-16 てんかんに関する意識調査 : てんかんに対する患者, 家族, 教育ならびに看護者の姿勢, 態度について
- II-C-15 てんかんに関する意識調査 : 疾病認知についての患者ならびに家族の反応
- I-C-17 てんかん患者における妊娠・出産状況ならびに児の異常について
- I-A-18 長期抑制後のてんかん発作再発例 : その臨床症候学的検討
- I-A-16 てんかん患者でみられた小脳機能障害について(第2報)
- IIE-3 てんかん患者でみられた小脳機能障害について
- IIB-11 抗てんかん薬クロナゼパム単独投与の臨床経験
- I-A-10 Familial Paroxysmal Choreoathetosisの臨床的検討 : 特に, 疾患としての位置づけについて
- 1A-18 予後良好と思われる側頭葉てんかんの臨床的検討
- 1A-19 転倒を伴う複雑部分発作の臨床症候学的検討
- II-B-15 てんかん発作を伴う大脳半球片側萎縮例の長期経過
- B-13 ペニシリン静注投与による発作波出現様式について
- 1A-14 GTCを単一発作症状とし脳波で全般性速棘徐波複合を示すてんかんの長期経過に関する研究
- 1B2-4 扁桃核キンドリングにおけるメトアンフェタミンへの反応性の変化 : 脳内微小透析法による検討
- ID-5 扁桃核キンドリング及び背側海馬キンドリングの抗てんかん薬に対する反応性の相違について : 一次側、二次側キンドリングを用いた検討
- IIC-25 抗てんかん薬慢性投与に対する扁桃核キンドリングと海馬キンドリングの反応性の相違について
- 特異な部分発作重積状態の1例
- II-B-8 Penicillin全身投与ネコの皮質皮質下諸構造の発作閾値と発作波伝播様式
- C-1 ペニシリン腹腔内投与による大脳皮質各部位の発作閾値の検討
- B-5 抗てんかん薬服用に伴う血清アルカリフォスファターゼ, カルシウム, 無機燐値の変化と骨軟化症例について