クリオグロブリン血症に対してレナリドミド・デキサメサゾン併用療法が有効であった多発性骨髄腫
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概要
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クリオグロブリン血症(Cg)を合併した多発性骨髄腫(MM)に対する標準治療は確立していない。今回レナリドミドとデキサメサゾンの併用療法(Ld療法)が有効であった症例を経験した。症例は76歳,女性。主訴は右踵部の皮膚潰瘍,四肢の疼痛としびれであった。20年前にCg併発MMと診断された。以降MMに対しては従来の抗癌剤治療,そしてCg関連症状に対しては血漿交換療法など行われていたが,Cg関連症状のコントロールが困難となり治療目的で入院となった。入院後,血漿交換療法を施行し血清クリオグロブリン値は減少したが,皮膚症状の改善は認めなかった。Ld療法を開始後,血清M蛋白とクリオグロブリン値の減少とともに皮膚潰瘍,しびれ,そして疼痛も軽快した。
- 一般社団法人 日本血液学会の論文
著者
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今西 大介
長崎大学原研内科
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今泉 芳孝
長崎大学原爆後障害医療研究所 原爆・ヒバクシャ医療部門 血液内科学研究分野(原研内科)
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宮﨑 泰司
長崎大学原爆後障害医療研究所 原爆・ヒバクシャ医療部門 血液内科学研究分野(原研内科)
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田口 潤
長崎大学原爆後障害医療研究所 原爆・ヒバクシャ医療部門 血液内科学研究分野(原研内科)
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波多 智子
長崎大学原爆後障害医療研究所 原爆・ヒバクシャ医療部門 血液内科学研究分野(原研内科)
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谷口 広明
長崎大学原爆後障害医療研究所 原爆・ヒバクシャ医療部門 血液内科学研究分野(原研内科)
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牧山 純也
長崎大学原爆後障害医療研究所 原爆・ヒバクシャ医療部門 血液内科学研究分野(原研内科)
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安東 恒史
長崎大学原爆後障害医療研究所 原爆・ヒバクシャ医療部門 血液内科学研究分野(原研内科)
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澤山 靖
長崎大学原爆後障害医療研究所 原爆・ヒバクシャ医療部門 血液内科学研究分野(原研内科)
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対馬 秀樹
長崎大学原爆後障害医療研究所 原爆・ヒバクシャ医療部門 血液内科学研究分野(原研内科)
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今西 大介
長崎大学原爆後障害医療研究所 原爆・ヒバクシャ医療部門 血液内科学研究分野(原研内科)
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