汗腺関連抗原を認識する単クローン性抗体SKH1の作製と応用
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
エクリン汗器官癌由来細胞株を免疫原としてマウス単クローン性抗体SKH1を作製した.SKH1は,正常皮膚組織においてエクリン汗腺分泌部および曲導部,またアポクリン汗腺分泌部のみを認識した.またSKH1はエクリン汗器官癌,Paget病の腫瘍細胞を認識し,乳腺,肺,卵巣からの皮膚への転移性腺癌における転移巣腫瘍細胞に反応した.エクリン汗孔腫では,増殖している腫瘍細胞はSKH1陰性であったが,汗管様管腔構造内腔面に配列する一層の細胞は陽性を示した.汗管腫では,開大した管腔壁に配列する細胞は陰性であったが,管腔内角質様物質は陽性を示した.免疫原である細胞株に対する間接蛍光抗体法では,核周囲に放射状,線維性の陽性パターンを示し,SKH1はcytokeratinを認識すると考えられた.
- 公益社団法人 日本皮膚科学会の論文
著者
関連論文
- SCIDマウスを用いた移植乾癬皮膚の経時的検討 : 乾癬型表皮肥厚の再現
- 日本の皮膚科と米国の皮膚科
- 米国における小児皮膚病診療の現状
- 帯状疱疹による酸化ストレスと帯状疱疹後神経痛の発生について
- 遺伝性棘融解性疾患 (ダリエ病, ヘイリー・ヘイリー病) と自己免疫性棘融解性疾患 (天疱瘡) における棘融解細胞の違い
- 皮膚病理組織学における電顕の役割 (第77回日本皮膚科学会総会・学術大会)
- 組織内脈管内皮細胞の生物学的性状の検討 第4報 内皮細胞特異単クローン抗体の作製
- 皮膚限局性アミロイドーシスにおけるアミロイドと免疫グロブリンの関係
- 汗腺関連抗原を認識する単クローン性抗体SKH1の作製と応用
- 悪性血管内皮細胞腫の再発例に著効を示したrIL-2持続動注法
- 抗アミロイドモノクローナル抗体の作製,およびその免疫組織化学的検討
- 組織内脈管内皮細胞の生物学的性状の検討 -第2報 UEA-Iレクチン酵素抗体法による検索-
- Transient Bullous Dermolysis of the Newbornの1例
- 長期透析患者の下腿に生じた蓚酸カルシウム沈着症
- 悪性黒色腫細胞株におけるMTS1/CDK4Ⅰ遺伝子の欠失と点突然変異
- 組織内脈管内皮細胞の生物学的性状の検討―第3報,抗VWFマウス単クローン性抗体による検索―
- 悪性血管内皮細胞腫における血液型抗原および第VIII因子関連抗原: