Crohn病による肛門狭窄部に発生した肛門管癌の1例
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概要
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Crohn病発病22年後,肛門狭窄に合併した肛門管癌の1例を経験したので報告する.症例は60歳男性.昭和55年,27歳時に小腸大腸Crohn病を発生.平成2年に回腸に炎症性腫瘤を形成し,右半結腸切除術を施行.平成14年4月(Crohn病発病後22年後)に肛門痛および腸閉塞で入院,精査で回腸横行結腸吻合部小腸瘻を認めた.肛門診察時に肛門狭窄を認め,肛門痛と肛門の一部に硬結を認め,肛門の硬結部を脊椎麻酔下で生検.生検で高分化型腺癌と診断され,平成14年5月に腹会陰式直腸切断術・S状結腸人工肛門造設術・小腸横行結腸吻合部切除術・小腸狭窄部拡張形成術を施行した.平成16年4月に人工肛門周囲皮下膿瘍を形成し,同年11月に残存大腸切除,回腸人工肛門造設術を施行した.現在再発なく,経過観察中.Crohn病の肛門狭窄患者においては,定期的な肛門診察と肛門管癌に対する精査が必要と思われた.
著者
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肥満 智紀
四日市社会保険病院外科
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松本 好市
四日市社会保険病院 外科
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松本 好市
四日市社会保険病院外科大腸肛門病・ibdセンター
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山本 隆行
四日市社会保険病院
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梅枝 覚
四日市社会保険病院
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中山 茂樹
四日市社会保険病院外科大腸肛門病・IBDセンター
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湯沢 浩之
四日市社会保険病院外科大腸肛門病・IBDセンター
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