脳梁膨大部右側梗塞により左半側相貌変形視をきたした左ききの1例
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概要
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症例は61歳の左きき女性である.脳梁膨大部から大鉗子にかけての梗塞により左半側相貌変形視をきたした.右被殻出血後に健忘失語症をきたした既往があった.初診時,人の顔の向かって左半分だけが歪んでみえ,その側の眼や鼻や口は短くなり,顔の正中へ垂れ下がってみえた.人の顔以外はまったく正常にみえた.脳波は異常なく,症状は変化をともないながら徐々に改善した.半側相貌変形視の機序は未だ特定されていないが,本症例は顔の向かって左半分の相貌認知に関する視覚情報の伝達が,脳梁膨大部から大鉗子にかけての病巣によって障害され,左半側相貌変形視になった可能性が考えられた.
著者
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井川 正道
福井大学医学部 第2内科
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米田 誠
福井大学医学部 第2内科
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松永 晶子
福井大学医学部内科学2(神経内科)
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濱野 忠則
福井大学医学部第二内科
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山村 修
福井大学医学部地域医療推進講座
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齋藤 有紀
福井大学医学部附属病院神経内科
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米田 誠
福井大学医学部附属病院神経内科
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