空間が時間経過に及ぼす影響-仮説的研究-
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概要
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都市空間において、殺風景な空間では一様に長く感じるが、楽しい賑やかな空間では短く感じたり、逆に長く感じたりと時間経過の感覚が一様ではないことを体験する。このちがいはどこから生まれるか、その原因となる空間要素を抽出することを研究の目的とした。福岡都心にあって空間構成に特徴のある同じ距離でかつ信号待ちの影響を受けない4道筋を選定し、被験者に歩いてもらって実際の経過時間と感覚時間を計測した。空間本来の姿形状が現われるシャッターの下りた人気のいない時間帯と店舗が開店し空間に活気が現われる時間帯の2回とで時間経過の感覚を比較検討するため、日曜日の早朝開店前(I)と開店後(II)の2回をそれぞれの経路・同方向で実験計測した。感覚時間比を各通りで比較すると、開店後に数値が減少した道筋は川端商店街が最も大きく、次いで天神地下街となるなど店舗の空間整列が画一されやや単調感のある道筋に比べて、タイムスリップ感すらある特色ある店舗・商品構成の道筋により関心が高まった。それぞれの空間要素の程度や構成が道筋で異なっていることがそれぞれの被験者の情緒のあり方の加減に影響を与え、今後の研究課題の仮説が確認された。
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