多空間デザインモデルに基づくデザイン法の提案とその適用
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概要
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人工物の複雑化や,人工物の周辺である場(ユーザや環境など)の多様化にともない,デザインにおいて検討すべき要素は拡大の一途を辿っている.膨大なデザイン要素の検討では,的確なデザイン思考ができずデザイン解への収束が難しくなる可能性などが考えられる.そのため,様々なデザイン環境下において適用可能な包括的観点を導入し,デザイン要素を適切に整理したうえでデザイン展開を進めていくことが必要である.さらに,膨大なデザイン要素の存在が制約となることで,局所的なデザイン展開が行われる可能性が増加し,新規性のあるデザイン解の導出が難しくなることも考えられる.一般に,新規性のあるデザイン解は,多様なデザイン案を発想するボトムアップ型の展開と,デザイン案の完成度を高めるトップダウン型の展開を双方向的に行うことで導出される.前者には発想法,後者には分析法の活用が有効であると考えられ,両者を適切に活用することが新規性のあるデザイン解の導出に必要である.以上の背景から,本研究では,デザインにおける包括的な観点を導入したデザイン展開を発想法と分析法の適切な活用により進めることで,的確なデザイン思考および新規性を有するデザイン解の導出を行う新しいデザイン法を提案し,デザインにおける場や状態の変動が異なる2つの事例を選定し適用を行った結果,提案したデザイン法が的確なデザイン思考および新規性を有するデザイン解の導出において活用される可能性を示した.
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