住民主体の協働に基づく公共空間の創出:パラオにおけるバイの社会的機能の検証に基づく地域社会の協働の実践をとおして
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概要
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日本とオーストラリアの真ん中にパラオ共和国という国がある。かつてのパラオには村の記憶を記した絵が描かれたバイという村の中心となる公共空間が存在し、バイは村民の協働によってつくられ、共用されてきた。本研究では往時のバイという公共空間が持つ社会的機能を検証し、公共空間がもたらす地域のつながりを協働という視点から考察。その考えのもと現代のパラオの公共空間における地域づくりを実践し、その評価を行った。調査により地域のつながりを形成する上で、公共空間におけるケでの会話・交流によるつながりの強化、ハレでの協働によるつながりの再認識が必要であると考察。特にもの作り上げる協働はもの自体につながりを再認識させる役割がある。実際にパラオのニワール州で人々の集う公共空間にニワール州の歴史の絵を描くワークショップを住民主体で行った。結果、大半の住民は協働の過程においてつながりを認識でき、ある住民らにはその公共空間を誇りに思う気持ちが芽生えた。今後、ニワール州の人々がより地域のつながりを強くしていく為には、ケにおいて公共空間の管理を自ら行うなど、公共空間に関わりを持ち、地域づくりを続けていくことが望まれる。
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