デザインにおける多様性の明確化
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
近年,消費社会の発展にともない,人工物に対する要求として機能の合目的性ではなく,人工物の差別化が求められている.このような要求に対する人工物をデザインするためには,デザインにおいて多様性を考慮する必要があると考えられている.しかしながら,デザインにおける多様性の定義は明確にはなされていない.そのような背景から本研究では,デザインにおける多様性の定義の明確化に向けてひとつの指針を示した.まず,各学問分野における多様性の概念について整理し,共通点を見出すことにより,多様性の一般的な定義づけを試みた.その結果,多様性は対象となる集合における要素の質的な差異であり,要素の差異は要素の分類に基づいて規定され,要素の差異を表現可能な方法により記述されることを指摘した.つぎに,一般的な多様性の定義に基づいて,デザインにおける多様性を分類整理した.その結果,デザイン解の多様性はデザイン解集合におけるデザイン要素の差異として示され,デザイン空間の多様性,共通の性質の多様性およびデザイン空間内の分類方法の多様性の影響によりデザイン解の多様性に差異が生まれる可能性が示唆された.
- 日本デザイン学会の論文
日本デザイン学会 | 論文
- G13 陶磁器デザインにおける「スタジオプロダクト」の可能性(デザイン計画、インタフェース、デザインマネージメント、デザイン教育、その他,「想像」する「創造」〜人間とデザインの新しい関係〜,第56回春季研究発表大会)
- P07 病院におけるノーマライゼーションの研究 : 筑波大学附属病院内スツールデザインを通して(心「こころ」とデザイン,第55回春季研究発表大会)
- 材料計画の枠組み(学会賞)
- D18 "食"のユニバーサリティーの一考察 その2 : UD視点による重要視する食品パッケージの表示研究(ユニバーサルデザイン、その他,「想像」する「創造」〜人間とデザインの新しい関係〜,第56回春季研究発表大会)
- G05 "食"のユニバーサリティーの一考察(インタフェース、ユニバーサルデザイン,心「こころ」とデザイン,第55回春季研究発表大会)