「場」とその「境界」の概念を導入したマクロ感性科学
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
認知における全体と部分の関連性については,認知科学のルーツの1つであるゲシュタルト心理学において述べられている.ゲシュタルト心理学者は,「全体は部分の総和以上のものである」として全体の優位性を主張しており,ヒトの認知が要素には還元できない全体的な枠組みにより規定されると指摘している.しかし,ゲシュタルト心理学で述べられた全体と部分の関連性には定性的な知見が多く,ヒトが抱くイメージや印象などに対応するマクロ情報(全体)をミクロ情報(部分)からどのように算出すれば良いのか,という課題に対しては十分な知見が得られていない.そこで本研究では,「場」と「境界」の概念を導入することで,マクロ情報の定式化およびマクロ情報(全体)とミクロ情報(部分)の関連性解明を図る学問「マクロ感性科学」の概念を述べる.そして,形の「複雑さ」というマクロ情報に対応するマクロ情報の定式化研究および応用事例を紹介し,そこで抽出された課題と,定式化におけるマクロ感性科学の重要性について言及する.
- 日本デザイン学会の論文
日本デザイン学会 | 論文
- G13 陶磁器デザインにおける「スタジオプロダクト」の可能性(デザイン計画、インタフェース、デザインマネージメント、デザイン教育、その他,「想像」する「創造」〜人間とデザインの新しい関係〜,第56回春季研究発表大会)
- P07 病院におけるノーマライゼーションの研究 : 筑波大学附属病院内スツールデザインを通して(心「こころ」とデザイン,第55回春季研究発表大会)
- 材料計画の枠組み(学会賞)
- D18 "食"のユニバーサリティーの一考察 その2 : UD視点による重要視する食品パッケージの表示研究(ユニバーサルデザイン、その他,「想像」する「創造」〜人間とデザインの新しい関係〜,第56回春季研究発表大会)
- G05 "食"のユニバーサリティーの一考察(インタフェース、ユニバーサルデザイン,心「こころ」とデザイン,第55回春季研究発表大会)