豊かな感情を得る「室内空間における間接照明」のデザイン要素抽出:光の操作が人間の感情に与える影響
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
現代の日本の夜は闇を消し昼の様に明るい。一方、闇の中の光の空間は機能性だけではなく、落ち着きや安心感を演出するのではないかと考えられる。この闇の中に意思を感じ、豊かな感情を得る事が出来る「室内空間における照明器具」を制作する事を本研究の最終的な目的とする。目的を達成するために、まず現代に光が豊かな表情を演出している空間演出の方法として、「舞台照明」を取り上げた。「舞台照明」が、ストーリーと出演者の感情の反映に対して与えている効果を探り、光が人の感情、環境に与える要素を抽出し、さらにその要素が構成する人間の基本情動の傾向を分析、考察した。「舞台照明」の分析結果より、光は自分の感情や環境を表すことができ、自分の感情を表した照明空間に他者が入ることによって、感情や環境に共感を得る傾向を見出すことができた。そして照明による空間演出は自分の感情をより豊かにすることができ、照明を変化させることによって感情の変化を伴わせる事が出来ると考えられる。今後、光の変化と人間の基本情動との関係性を探る。これらのことによって、「室内空間における照明器具」のデザイン要素の定義づけをおこなえるのではないかと考える。
- 日本デザイン学会の論文
日本デザイン学会 | 論文
- G13 陶磁器デザインにおける「スタジオプロダクト」の可能性(デザイン計画、インタフェース、デザインマネージメント、デザイン教育、その他,「想像」する「創造」〜人間とデザインの新しい関係〜,第56回春季研究発表大会)
- P07 病院におけるノーマライゼーションの研究 : 筑波大学附属病院内スツールデザインを通して(心「こころ」とデザイン,第55回春季研究発表大会)
- 材料計画の枠組み(学会賞)
- D18 "食"のユニバーサリティーの一考察 その2 : UD視点による重要視する食品パッケージの表示研究(ユニバーサルデザイン、その他,「想像」する「創造」〜人間とデザインの新しい関係〜,第56回春季研究発表大会)
- G05 "食"のユニバーサリティーの一考察(インタフェース、ユニバーサルデザイン,心「こころ」とデザイン,第55回春季研究発表大会)