否定表現化法(ディナアル)の効果をみるための実験とその考察:既成概念脱却のための支援方法に関する研究
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概要
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本研究は否定表現の思考から得られた発想から、新規性のあるコンセプトを生成し、製品化へ展開する際に有効な支援方法の可能性を考察したものである。本研究では操作に直接関わる機能のレベル(ユーティリティー)とその操作に結びつけることができるレベルでの実体の空間構成(コンフィグレーション)との対応関係をノーマティブと定義した.そして,そのノーマティブを否定表現化(ディナイアル)することで既成概念の枠組みをはずす発散的思考方法を提案した.本発表においては,提起した実験の効果を確認するための実験を行ない,それぞれ既成概念を与えて発想する課題をおこなった後,否定表現を使って発想する課題をおこなった.これは,否定表現を使った発想とそうでない場合とを比較するためにおこなった実験である.実験では,ユーティリティーの否定表現を参考として考えることにより,既成概念を外さなければ思考できなかった観点から発想を展開し,提案されたユニークな解が多く現れた.これにより否定表現化法は,発散的思考を促進し,新規性の高いデザイン解を得るために効果があることが示された.
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