Congenital pouch colon の1女児例
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概要
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症例は,在胎39 週4 日,3,170 g で出生した女児.生後鎖肛に気づかれ,前医に搬送されたが,陰唇癒合により瘻孔は確認されなかった.腹部単純撮影にて著明に拡張した結腸を認め,拡張腸管の口側の横行結腸に人工肛門が造設された.6 か月時に当院を紹介され,陰唇を切開し精査したところ,重複膣のやや背側に細い瘻孔が開口していた.造影を行うと長い瘻管が拡張した直腸に連続しており,直腸膣前庭瘻(高位型)と診断した.8 か月時に腹腔鏡補助下鎖肛根治術を施行した.術中所見では双角子宮を認め,拡張した直腸から続く瘻管が,肛門挙筋群の中央を通り,重複膣の間に沿って下降して,腟前庭部へ開口していた.拡張腸管および一部瘻管を切除し,人工肛門口側の結腸をpull through して肛門形成術を施行した.本症例は,女児の腟前庭瘻(高位型)にcongenital pouch colon を合併した稀な病型と考える.
- 特定非営利活動法人 日本小児外科学会の論文
特定非営利活動法人 日本小児外科学会 | 論文
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