腹部造影CT検査で術前診断し,憩室切除を施行した小児上行結腸憩室炎の1例
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概要
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今回,我々は腹部造影CT 検査にて診断し,憩室切除にて軽快した上行結腸憩室炎を経験した.症例は11 歳女児.右下腹部痛を主訴に来院.腹部超音波検査にて右下腹部に糞石像を伴う40×30 mm のlow echoic lesion を認めたため,膿瘍形成性虫垂炎を疑い腹部造影CT 検査を施行した.上行結腸の起始部の腸間膜側に,内部に糞石を伴う50×30 mm の腫瘤を認めたものの,虫垂の腫大は認めなかったため,上行結腸憩室炎と診断し緊急開腹手術を施行した.手術は,虫垂切除と周囲の肉芽様組織を含め憩室のみを切除した.術後経過は良好であった.孤発性の結腸憩室炎は腹部造影CT 検査が有用であり,憩室のみの切除にて治癒可能である.
- 特定非営利活動法人 日本小児外科学会の論文
特定非営利活動法人 日本小児外科学会 | 論文
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