D 型食道閉鎖に合併した先天性喉頭閉鎖症の1 例
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概要
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D 型食道閉鎖,先天性喉頭閉鎖症というともに極めてまれな発症率である疾患を合併した症例を経験したので報告する.胎児期に羊水過多を指摘されており,食道閉鎖が疑われていた.出生体重2,080 g,Apgar score 1 分後1 点,5 分後1 点で,啼泣は無くチアノーゼ著明であった.気管挿管が不能であったが,食道挿管によるバッグ換気で呼吸状態が安定した.胸腹部単純X 線写真,頸胸部CT および内視鏡の所見から,D 型食道閉鎖を合併した先天性喉頭閉鎖症と診断し,生後1 日目に気管切開術を施行して呼吸状態は安定した.先天性喉頭閉鎖症は,本邦報告例の半数以上に食道閉鎖や心奇形などの合併症を認めており,喉頭閉鎖が疑われる場合には胎児超音波検査やMRI などの画像を詳細に検討するとともに,喉頭閉鎖であった場合には適切な初期対応ができるよう,新生児医療に携わる医師は本疾患に関する知識を深めておくことが望ましい.
- 特定非営利活動法人 日本小児外科学会の論文
特定非営利活動法人 日本小児外科学会 | 論文
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