ラパヘルクロージャーTM を用いた,横隔膜疾患に対する胸腔鏡手術の試み
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概要
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横隔膜挙上症と横隔膜ヘルニアに対して,ラパヘルクロージャーTM(ラパヘル針)を用いて胸腔鏡手術を施行し,その利便性が確認できた症例を経験したので報告する.症例1:右側横隔膜挙上症の9 か月男児.左側臥位,3 ポート.人工気胸下に,弛緩した横隔膜を鉗子2 本でつまみ上げ,非吸収糸を把持させたラパヘル針で刺し込む操作を繰り返し,連続水平マットレス縫合2 針による十分な縫縮を行った.症例2:右側有囊性Bochdalek 孔ヘルニアの8 か月女児.左側臥位,4 ポート.筋層のない背側縁は肋骨の上下に糸をかける形として,水平マットレス縫合9 針でヘルニア門閉鎖を施行した.横隔膜疾患に対するラパヘル針を利用した小児胸腔鏡手術は,簡便かつ安全で,美容的にも優れていると考えられた.
- 特定非営利活動法人 日本小児外科学会の論文
特定非営利活動法人 日本小児外科学会 | 論文
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