鉄チタン酸化物の組成とFeマイクロXANES分析によるシャーゴッタイト結晶化時の酸化還元状態の比較
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概要
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シャーゴッタイトの化学的特徴はマグマの酸化還元度合いと対応しており、火星マグマの起源を考える上で重要な情報である。近年見つかった試料はEnrichedな化学的特徴を示すが、今までに発見されたシャーゴッタイトと同じく酸化的な特徴を示すかは明らかにされていない。そこで我々は、これらの新しいシャーゴッタイトと、結晶化時の酸化還元状態が他のシャーゴッタイトと差があるかを調べた。研究手法としては、二つの酸素分圧計を利用し平衡温度と酸化還元状態を求めた。また、放射光マイクロXANES分析によりケルスータイト、ウルボスピネル、マスケリナイト中のFe3+とFe2+の割合を求めた。どちらの酸素分圧計の結果も、幅広い平衡温度・酸素分圧の値を示し、有意な結果は得られなかった。FeマイクロXANESの結果においては、ケルスータイトおよびウルボスピネル中のFe3+とFe2+の割合には有意な差が見られなかったが、マスケリナイトでは、Intermediateな試料とEnrichedな試料で有意な差が見られた。
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日本鉱物科学会 | 論文
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