Bruciteの超高圧ダイヤモンドアンビルセルNMR
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概要
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我々は、超高圧下その場における高分解能核磁気共鳴(NMR)分光の手法によって、水素の地球惑星内部物質中での化学結合状態および運動の状態(回転、拡散、化学交換)を調べるために、関連する実験技術群の開発を進めてきた。地球惑星深部の圧力15~60 GPaの領域において、水素を含む鉱物中の水素結合距離が短縮する結果、対称化などの水素結合の質的な変化が起こることが理論的に予言されている。この予言を確かめるために、地球内部における代表的な含水鉱物の一つであるbrucite(組成式Mg(OH)2)の多結晶粉末を測定した。bruciteは水素結合の状態変化が起こる圧力が比較的低いことが予測されており、また含水鉱物の中では水素濃度が最も高い。まず取得に成功した7GPaまでのstatic 1H-NMRスペクトルでは、主ピークの半値幅の減少が確認された。水素の移動開始に伴う線幅の減少が確認された可能性がある。
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日本鉱物科学会 | 論文
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