有機半導体分子のグラフォエピタキシー
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概要
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次世代電子デバイス材料として有機半導体が注目を集めており、薄膜トランジスタとしての実用化を目指すため、移動度(電流の担い手である電子や正孔の動きやすさ)を向上させる努力が続けられている。通常の薄膜成長法では面内方位がランダムな多結晶体となり、粒界抵抗が移動度を低下させるため、面内方位を揃えて粒界抵抗を抑えることが問題解決につながると考えられている。我々はデバイス基板表面に電子線リソグラフィーにより溝幅サブミクロン程度の周期的な溝構造を形成し、分子線蒸着法により基板上に有機半導体分子セクシチオフェン (C24H14S6) の薄膜を成長させたところ、溝の方向に対し、ある結晶方位が平行になるような面内の選択配向成長が起こることがわかった。このような現象はグラフォエピタキシーと呼ばれる。更に本研究では、基板の表面化学処理によって、面内選択配向方位が異なることも見出された。
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日本鉱物科学会 | 論文
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