グリーン輝沸石に含まれるアルミノセラドン石の解析
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概要
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グリーン輝沸石(Nashik districts, India産)に含まれる緑色介在物の結晶構造解析、電子顕微鏡による組織観察および含有元素の同定とその価数・配位数の解析を目的としたマイクロ領域のFe-<I>K</I>吸収端近傍のX線吸収スペクトルの測定を行った。今回解析を行った試料は透明の輝沸石母相中に数百μmオーダーの糸状の介在物が分布する。介在物は白色部分と緑色微結晶部分があり、本沸石の発色原因はこの緑色介在物が主因と考えられる。TEM、EDX組成分析およびX線回折パターンから緑色微結晶はFe, Mg, Alを含む単斜晶のアルミノセラドン石K(Fe,Mg,Al) ((Si,Al)O<SUB>10</SUB>)(OH)<SUB>2</SUB>であることが判明した。Fe-<I>K</I> XANESのプリエッジ構造から介在物に含まれるFeは主に三価で八面体六配位の配位構造を持つと推察される。
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