完全内臓逆位を伴った副腎腫瘍の1例
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
症例は45歳の男性。幼少期の健診にて完全内臓逆位を指摘されていた。下肢の脱力を自覚し近医を受診,高血圧および低カリウム血症が認められ精査・加療目的にて当院紹介となった。画像検査にて右副腎に接する約2cm大の腫瘤を認め,同時に全内臓逆位が確認された。血液検査では,アルドステロン血症が認められた。副腎腺腫に起因する原発性アルドステロン症と診断し,腹腔鏡下に右副腎腫瘍摘出術を施行した。病理組織の結果は副腎皮質腺腫であり,原発性アルドステロン産生腫瘍であった。今回われわれは,完全内臓逆位を伴った右副腎腫瘍を経験した。腹腔鏡下に切除しえた本邦報告例はなく,稀な症例であり文献的考察を加え報告する。
- Japan Association of Endocrine Surgeons・Japanese Society of Thyroid Surgeryの論文
Japan Association of Endocrine Surgeons・Japanese Society of Thyroid Surgery | 論文
- 「多発性内分泌腫瘍症診療ガイドブック」発刊にいたるまで
- がん終末期医療の対応に苦慮した若年甲状腺乳頭癌患者の1例
- Radiation therapy in the held of endocrine Surgery
- 当センターで治療経験した家族性非髄様甲状腺癌(familial nonmedullary thyroid cancer:FNMTC)症例の検討
- 再発甲状腺腫による出血性下行性食道静脈瘤に対して甲状腺全摘を施行した1例