集束イオンビーム装置によるダイヤモンド加工 第1報:その基本特性と切削用バイトの尖端加工:第1報:その基本特性と切削用バイトの尖端加工
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概要
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集束イオンビーム装置(Focused Ion Beam:FIB)による天然ダイヤモンド加工と,その加工面の鏡面仕上げを目的に基本特性を測定し,最適条件を求めた.(100) (110) (111) の結晶方位を,Ga<SUP>+</SUP> ,30KeV,1.6nA~17nAのビームにより,法線よりの入射角度(θ)を0°~88°まで変化させ,加工レート(Yield:η)を測定した.結晶方位によるηの差は認められず,θ=0°ではη≅0.08μm<SUP>3</SUP>/nCであった.ηはθを大きくするにつれ徐々に大きくなり87°付近で最大となり,0°の6倍程度である.しかし加工面がθ≅45°~86°程度の範囲では,縞状の凹凸ができ,平滑な加工面ではなく荒れた面となった.加工面が平滑となるのはθ=0°~40°および,ηが最大値になる87°を超えた値のときであった.この条件では仕上げ加工ができる.またH<SUB>2</SUB>Oガスアシストによる増速エッチング(GAE) の実験を電流量230pAで行なった.その結果,約4倍の増速効果が得られ加工面の縞状の凹凸も少なかった.実用加工速度はガスアシスト無しで,0.14~1.1μm<SUP>3</SUP>/s (1.6~17nA)である.
- 社団法人 砥粒加工学会の論文
社団法人 砥粒加工学会 | 論文
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