微小引っかきによるシリコンウエハ研削現象の解析
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概要
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シリコンウエハのダイヤモンド研削において,加工環境・条件が加工現象に及ぼす影響を明らかにするため,実研削や微小引っかきなどによる検討を行なっている.本報では,そのうちの加工雰囲気が及ぼす影響の検討として,大気(おもに湿気)が加工現象に及ぼす影響を調べた.手法として,環境制御型SPM(走査型プローブ顕微鏡)を用い,大気中と比較用の真空中において,ダイヤモンドプローブによるシリコンウエハのナノ引っかきを試みた.加えて,大気による潤滑作用の検証のため,工具-工作物間の凝着を制御することにより,SPMによる実験を模擬した分子動力学シミュレーションも試みた.実験とシミュレーションの結果,双方の定性的一致が確認され,大気による潤滑は,加工レートの低下を伴うものの,加工変質層や工具摩耗などの低減に有効なことが明らかにされた.
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社団法人 砥粒加工学会 | 論文
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