単結晶ゲルマニウムの超精密・高能率加工特性
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概要
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単結晶ゲルマニウムを大小2種類の曲率半径を持ったRバイトで切削加工し,加工特性を比較した.小曲率半径Rバイトにより従来条件で加工したとき,切削抵抗は主分力が支配的で,クラック発生時,工具にはクレータ摩耗と切削方向に平行なフランク摩耗が生じていた.大曲率半径Rバイトでは従来条件と比較して15倍の切りくず除去量となる高能率条件で加工した.切削抵抗は背分力が最も大きく,工具には切削方向に対して大きな負のすくい角に相当する傾きを持ったフランク摩耗が生じていた.工具摩耗が進行すると摩擦発熱が増大し,刃先温度がダイヤモンドの酸化,黒鉛化温度を超え,背分力が急増した.大曲率半径Rバイトによる高能率加工条件での有効切削距離は従来条件より短いが,加工時間を短縮でき,レンズ総合加工コストを低減する上で有効である.
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社団法人 砥粒加工学会 | 論文
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