ホブ切りのドライ加工に関する研究
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概要
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機械加工では,環境に対する配慮の観点から油剤を使用しないドライ加工法の開発が求められている.本研究は,ホブ切りのドライ加工における切削現象を解明し,実用化のための指針を提示することを目的としている.逃げ面にTiAlNコーティングを施した高速度鋼ホブにて被削材SCr420をドライ加工し,工具摩耗と加工歯面への切りくず凝着について検討した.その結果,ドライ加工においてはホブすくい面のクレータ深さがウェット加工に比べ小さくなることが求められた.また,ホブすくい面における切りくずの凝着物がホブすくい面を保護し,すくい面摩耗の発生,成長を抑制する.一方,ドライ加工では加工歯面に切りくずが凝着し,加工精度を悪化させることがある.切りくず生成過程を変えることで,切りくず凝着が無くなることがわかった.さらに,切りくず凝着は,歯丈係数とピッチ円と歯元の間で発生する平均切りくず厚さから発生有無の識別が可能であることを示した.
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社団法人 砥粒加工学会 | 論文
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