豚において選抜と集団の大きさが分散成分および育種価の推定に及ぼす影響
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概要
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選抜および集団の大きさがREML法による分散成分および育種価の推定値に及ぼす影響について検討した。分散成分の推定に用いた記録は,モンテ・カルロ法によるコンピュータシミュレーションにより発生させた。雄1頭に雌10頭を交配し,一腹から雌雄各2頭を育成した後,選抜と交配を繰り返す世代重複のない5世代分の記録を発生させた。繁殖に供した雄の頭数は世代あたり1~100頭の100通りとした。形質の遺伝率は0.25または0.50の2通りとし,無作為および表型価による2通りの選抜を想定した。世代の効果を母数効果とし,各条件下で100反復の継代記録を発生させ,REML法により変量効果における分散推定値の100反復の平均およびその平均平方誤差の平方根(SMSE)を算出した。また,分散の推定値を用いて,各個体の育種価および母数効果の推定値を算出した。無作為選抜集団における相加的遺伝分散および誤差分散のSMSEは,表型選抜集団に比べて僅かに小さくなった。集団のサイズが大きくなるとともに,相加的遺伝分散および誤差分散のSMSEは減少した。母数効果のSMSEは表型選抜集団よりも無作為選抜集団のほうが小さくなった。真の育種価と推定育種価との相関係数は,無作為選抜集団が表型選抜集団に比べて大きくなった。
- 日本養豚学会の論文
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