在宅静脈栄養中のカテーテル留置中に発熱に引き続き播種性血管内凝固症候群をきたした短腸症候群の1例
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概要
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完全静脈栄養においてカテーテル関連血流感染症は重要な合併症の1つだが、その診断・治療は時に難渋する。今回、新生児期に腸回転異常症・中腸軸捻転にて短腸症候群となり、以降在宅静脈栄養を行っている患者が発熱で来院したが、腹部症状などから腸炎の可能性を考えて抗生剤投与で経過をみたところ、翌日に血小板・凝固系の低下を認め、DICとなった症例を経験した。緊急でカテーテル抜去を行い、速やかに解熱したが、血小板の正常化にはしばらく時間を要した。中心静脈栄養管理中の発熱はカテーテル関連血流感染症を考え、カテーテルの抜去が治療原則だが、アクセスルートの枯渇のリスクから入れ替えは可能な限りさけたいところである。しかし、本症例のように経過中に急激に DICに進行する症例もあるため、全身状態、血液検査、凝固系検査の悪化があればカテーテル抜去を念頭に置いた早急な対処が必要であると考えられた。
- 日本静脈経腸栄養学会の論文
日本静脈経腸栄養学会 | 論文
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