長期的経腸栄養管理中に胃瘻チューブを抜去した症例 -チューブ抜去の適応とタイミング-:-チューブ抜去の適応とタイミング-
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
当院で経皮内視鏡的胃瘻造設術 (以下、PEGと略) を施行した症例の胃瘻チューブ抜去について検討した。1999年1月より2010年9月までに当院でPEGを施行した350症例のうち、胃瘻チューブを抜去した症例について臨床経過を調査し、胃瘻からの経腸栄養継続症例と比較検討した。また、経腸栄養中止後も胃瘻が維持されている症例を調査した。その結果、22症例 (6%) で胃瘻チューブが抜去され、その内訳は、経口摂取開始後の抜去が11例 (3%)、トラブルによる抜去が11例 (3%) であった。経口摂取開始後に胃瘻チューブを抜去した症例のうち、4例で再度PEGが施行された。一方、5症例で経腸栄養中止後も長期間胃瘻が維持され、そのうち4例では胃瘻に関わるスキントラブルが生じた。経口摂取開始後の胃瘻チューブ抜去において、その適応および適切な時期の設定に苦慮する症例を認めた。
- 日本静脈経腸栄養学会の論文
日本静脈経腸栄養学会 | 論文
- 必要エネルギー量の算出法と投与の実際 各種病態におけるエネルギー,基質代謝の特徴と,至適エネルギー投与量(肝障害,腎障害)
- 酸性経腸栄養剤を用いた経腸栄養カテーテル閉塞機序の検討
- 山形大学病院における栄養アセスメントシステムの構築
- 粘度調整食品を用いた経腸栄養の胃食道逆流に伴う誤えん性肺炎の予防と患者のQOLに対する長期的影響
- がん患者の栄養管理 晩期がん病態改善のための栄養管理と食事指導