誤嚥性肺炎患者の退院時の経口摂取を予測する因子に関する検討
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概要
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【目的】誤嚥性肺炎患者が退院後に食事摂取が可能か予測する因子を解析する。【対象及び方法】H21年1月から7月までに当院総合診療部に入院した肺炎患者89例を対象とした。誤嚥性肺炎と非誤嚥性肺炎の2群に分類し、背景因子、嚥下機能評価、退院時経口摂取の可能性について検討した。【結果】誤嚥性肺炎 (AP) 群では非誤嚥性肺炎 (NAP) 群に比較し脳血管疾患の既往・神経疾患が高率であり、入院前のADLは低かった。また、施設入所者に発症が多かった。AP再発例は初発例よりも平均年齢が低かった。退院時に経口摂取可能となる症例の割合はAP群でNAP群に比較し低かった。AP再発例であっても過半数は食事摂取可能となって退院していた。しかし、入院当初に実施した言語聴覚士による嚥下評価で経口摂取不能 (c判定) と判断された症例では退院時に食事摂取可能な例はなかった。【結論】退院後の食事摂取可能を予測する因子は言語聴覚士による嚥下機能評価が重要であった。
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