免疫賦活経腸栄養剤インパクト投与時の血中尿素窒素上昇の危険因子の解析
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概要
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【目的】免疫賦活経腸栄養剤 (IED) の有用性については多数報告されているが、安全性については不明な点が多い。IEDを安全に使用するため、IEDを使用中に問題となる血中尿素窒素 (BUN) の上昇について危険因子を解析した。【方法】インパクト®を投与された36例を対象に、BUN上昇群、非上昇群に分け、年齢、男女比、投与開始前のBUN、血清クレアチニン値、推定糸球体濾過量 (eGFR)、投与カロリー、投与蛋白量、投与期間、腎機能障害の有無を比較した。【結果】インパクト®投与期間はBUN非上昇群で7.0日 (n=17) であったが、上昇群では15.2日 (n=19) と有意に長く、また開始前に腎機能障害を有する患者でBUN上昇発現が有意に多かった。【考察】BUN上昇の危険因子として、A) 1週間以上にわたる投与、B) 開始前のeGFR60mL/min/1.73m2未満の腎機能障害の存在が重要と考えられた。
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日本静脈経腸栄養学会 | 論文
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