半固形化経腸栄養剤の物性測定方法についての検討
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概要
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【目的】下痢や胃食道逆流などの胃瘻栄養に伴う合併症の予防法のひとつに、経腸栄養剤半固形化の有用性が散見される。しかし、これらの物性の測定方法は統一されておらず、現時点では製品間の比較評価が困難である。そこで本研究では、半固形化経腸栄養剤の物性評価方法を検討した。【方法】試料に市販の半固形化経腸栄養剤を用い、それぞれの粘度とかたさを測定した。粘度測定にはスピンドル型回転粘度計およびコーン・プレート型回転粘度計を、かたさの測定にはクリープメータを用いた。また、併せて官能評価を行い、測定計で得られた物性値が人の感覚を反映しているかを検討した。【結果】半固形化経腸栄養剤の粘度は、同一栄養剤でも測定条件により異なる値を示した。また、粘度とかたさの間に相関関係を認めたが、回帰直線上から外れている製品も存在した。【結論】半固形化経腸栄養剤の物性評価は、かたさとスピンドル型回転粘度計60rpmでの粘度の2つの測定指標による評価が望ましいことが示唆された。
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日本静脈経腸栄養学会 | 論文
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