ポートおよびBroviac catheterを用いたHPN症例におけるカテーテル管理成績
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
在宅静脈栄養法HPNにおいてはカテーテル管理が極めて重要で、合併症を発生することなくいかに安全に管理するかが、その成否を左右する。平成10年9月から平成17年4月の間にHPNを導入した23例(悪性疾患7例、良性疾患16例)を対象とし、カテーテル管理成績(完全皮下埋め込み式カテーテル20例、Broviac catheter3例)について検討した。悪性疾患では平均カテーテル留置期間は153日で、合併症のためにカテーテルを抜去した症例はなかった。良性疾患ではHPN実施期間が平均1178日、症例あたりの使用カテーテル本数は平均1.375本であった。カテーテル入れ換えまでの期間は平均1154.7日で、その理由はカテーテル敗血症が3例、セプタムからの液漏れが2例、カテーテル閉塞が1例であった。全体での合併症発生頻度は0.204回/1000日、カテーテル敗血症発生頻度は0.153回/1000日であった。欧米でのHPN症例におけるカテーテル管理成績と比較しても合併症発生頻度は低く、良好な管理が行われていると考えられた。
- 日本静脈経腸栄養学会の論文
日本静脈経腸栄養学会 | 論文
- 必要エネルギー量の算出法と投与の実際 各種病態におけるエネルギー,基質代謝の特徴と,至適エネルギー投与量(肝障害,腎障害)
- 酸性経腸栄養剤を用いた経腸栄養カテーテル閉塞機序の検討
- 山形大学病院における栄養アセスメントシステムの構築
- 粘度調整食品を用いた経腸栄養の胃食道逆流に伴う誤えん性肺炎の予防と患者のQOLに対する長期的影響
- がん患者の栄養管理 晩期がん病態改善のための栄養管理と食事指導