チオインジゴ誘導体の固体状態における分子間相互作用 エネルギー分割法によるアプローチ:—エネルギー分割法によるアプローチ—
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概要
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4, 4', 7, 7'-テトラクロロチオインジゴ(TCTI)ならびに4, 4',5, 5',7, 7'-ヘキサクロロチオインジゴ(HCTI)はそれぞれチオインジゴの4塩素ならびに6塩素置換体である.両者は共に赤味を帯びた紫色の有機顔料である.両者は分子構造が酷似しているにもかかわらず,TCTIの方が有機溶媒に対する溶解度が低く,光電導特性もはるかに優れている.この相異は明らかに固体状態における分子間相互作用に起因している.我々は分子軌道計算に現れる2中心積分に注目し,この物理量が分子間相互作用の指標になり得ると考えた.すなわち,2中心積分が原子間の結合エネルギーにほぼ比例することに着目し,その適用範囲を分子内から2分子間の非結合原子ペアに拡張した場合には分子間相互作用の尺度になると判断した.この考えのもとに結晶構造から典型的な分子ペアを切り出し,分子間力の評価を行った.その結果,CH…Oの水素結合ネットワークを始めとする分子間力が認められ,TCTIの局所的に作用する分子間力はHCTIに較べて大きい事が明らかになった.
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The Imaging Society of Japan | 論文
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