A Clinical study of the CEA doubling time in recurrent pulmonary adenocarcinoma
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概要
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CEA高値を呈した肺腺癌再発症例46例を対象に,無治療時のCEAダブリングタイムを求めるとともに,それに関わる因子を臨床病理学的諸因子から検討した.その結果,CEAダブリングタイムは,13∼168日と広い範囲に分布し,平均64.8±47.1(SD)日,中央値47日であった.CEAダブリングタイムを左右する因子の検討では,性別で差はみられなかったのに対し,年齢では,60歳以下の19例では15∼62日,平均34.9±15.5日,60歳以上の27例では13∼168日,平均80.6±49.1日であり,両者のあいだに有意差が認められた.組織分化度では,低分化型腺癌9例で13∼58日,平均27.8±15.8日で,高分化型腺癌18例が22∼153日,平均72.1±48.3日,中分化型腺癌19例が23∼168日,平均71.5±50.1日であるのにくらべると,有意に小さい値であった.さらに,再発部位では,脳の12例で15∼76日,平均33.2±18.5日,骨の10例で28∼156日,平均81.8±48.8日,頸部リンパ節の11例で13∼156日,平均74.8±47.4日,肺の10例で22∼168日,平均94.2±63.8日であり,脳と他の部位で有意の差が認められた.以上より,肺腺癌のCEAダブリングタイムからみた発育速度に影響する因子は,年齢では若い症例,組織分化度では低い症例で発育速度が速いことが示された.また,再発部位では,脳が他の部位に比し有意に発育速度が速い成績が得られたが,これは肺腺癌の再発の中で,脳再発が最も早い時期に発生する臨床的所見と一致するものと考えられた.
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日本癌病態治療研究会 | 論文
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